『初心者の方への知恵袋』
まずは、“商品先物取引"とはどういうものなのでしょうか?
商品先物取引において、「初心者」とは、以下の2つのどちらかに当てはまる方です。
- 1.商品先物取引を始めて1年未満の方
- 2.商品先物取引を続けているのだけれど、安定して利益を出していない方
商品先物取引に限らず、投資に関して損失を出す方は「才能がない」とか「運が無い」と考えてしまいがちですが、トレードの才能がある人は投資をしている人口の1割もいません。
みんながみんな自分なりのスキルと基本的な「知識」を持って、利益を掴んでいるのです。
例えば、世界規模の災害が起こったり、金融不安が起こったりしたときは「運が無かった」としか言えない場合もあります。
しかし、多くの場合では「運」ではなく「知識」がなかった。ということのほうが正確です。
知識を蓄えて、知識に基づいて取引を行えば、キャリアは後からついてきます。
そうすることで、技術も身に付くでしょう。
そこには「才能」なんて言葉が入り込む余地はないのです。
『人間は損をする生き物である』
人間は生きているだけで「損をする」と言われています。
大きく夢を見るよりも、小さな勝ちを守ろうとして大きな負けに気づかないのが人間なのです。
経済学の法則で「2:8の法則」というものがあります。(8:2の法則と言われたりもします。)
つまり、どういうことかというと、2割の人たちが8割の利益を得て、8割の人たちが2割の利益を取り合うということです。
これは、参加者の8割の人間が「損」をしているということになります。
では何故8割もの人間が「損」をするのでしょうか?
これは簡単に導き出すことができます。想像してみてください。
あなたが「やりたいこと」と「好きなこと」を紙に書き出してください。
次に、あなたが「やりたくないこと」と「嫌いなこと」を書き出してください。
その2枚を見比べてみて、あなたの人生の中でどちらの出来事の方が多かったですか?
ほとんどの人間は後者の「やりたくないこと」と「嫌いなこと」となるはずです。
それは商品先物取引に当てはめても同じことが言えます。
- 好きなこと=利益を出すこと
- 嫌いなこと=損失を出すこと
取引において、好き嫌いは上記の2つしかありません。
これに先ほどの好き嫌いの比率を当てはめるとどうしても、「損失」の方が上回ってしまいます。
この傾向が強ければ強いほど、小さな利益と大きな損失を繰り返し、勝率が7割を超えてもトータルではマイナスというパターンに陥ってしまうのです。ではどうすれば、この「負のスパイラル」から抜け出すことが出来るのでしょうか?
『損失を小さく、利益を大きくするには?』
商品先物取引に関わらず、投資全般に言えることですが、初心者の方は、「利小損大」という壁にぶち当たります。
「利小損大」とは、「利益を上げるときは小さくて、損失を上げるときは大きい」ということを意味します。
まずは、この壁を壊せるかどうかが初心者と上級者を分ける壁になります。
まずは徹底した自己管理が重要になります。自分自身をコントロールすることによって、その場の流れに流されない精神力を養うのです。ではどうやって資金面での自己管理ができるのでしょうか?ポイントは「資金管理に基づいたルール」を作ることです。これを「何があっても守る」という意識をもつことから始めてください。そうすることによって「利小損大」という壁が崩れてきます。最初のうちは「利小損小」になるぐらいですが、それだけでも、損失が大幅に少なくなっているので、利益を上げるまではもうすぐです。
資産管理とは、「自分の資金のうちどれほどを投資に回すのか」ということを指していて、ルールはここから作られます。
一般的に投資のリスクの許容値として、「投資した金額の5%」程度だと言われています。
例えば200万円の投資をしたとして、評価額が190万円になった時点で損切るようにするのです。
そうすると、マイナス額は10万円ですが、投資額から考えると、5%になり、これ以上の痛手を負わずに済みます。
損切りをするのには大きな勇気が必要になります。
「もう少ししたら値段を取り戻すかもしれない」とほんのちょっとでも思ってしまったら損切りをすることが出来なくなってしまいます。
そこは鉄の精神力でズバッと損切りを出来るようになってください。
これにより、「損が大きくなって取り返しが付かなくなる」といった現象を無くすことが出来るので、大きく躍進することが出来ます。
同じことが利益側でも言えます。
「まだまだ上がるかもしれない」と思ってしまうといつまでたっても利確することができませんので、前もって定めておいたルールに則って、ココ!と決めたらそこで利確してください。
初めは損失と同じ10%にしておけば問題ないでしょう。そこから先は、勝率を上げていく仕事になります。
『相場と企業経営は似ている』
相場や投資の世界では、「相場と企業経営は似ている」といわれることが多々あります。
商品先物取引による資産の増減と、企業経営における資産の増減は同じものであるという考え方です。
つまり、赤字を出している投資家と、赤字経営をしている経営者は同じ問題点を抱えていると言えるのです。
赤字経営の会社が一番初めに解決策として打ち出すのは何でしょうか?
それはコストの削減です。会社経営のコストというと、電気代や交通費の他に、人件費などが含まれます。
これを商品先物取引に当てはめると、コストの部分は「値が戻らないポジション」になり、いつまで置いておいても赤字のままの商品になります。
これを躊躇無く切り捨てることで、新しいスタートを踏み出せるのです。
日産のCEOに就任したカルロス・ゴーン氏が見せたように、「今までの日本人ならできなかったようなリストラ改革」を行うことで、日産は復活しました。
もしあなたが、コストを迷い無く切り捨てるということができるようになれば、それは一流のトレーダーの道を一歩踏み出すことができたということになります。
- 当ホームページは情報の提供のみを目的としています。投資に関する最終決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
- 掲載されている情報の正確性については万全を期しておりますが、サイト内情報を利用した結果に対しての責任は負いかねます。
- 比較.comを運営する比較.com株式会社は金融先物取引業者ではありませんので、勧誘・販売行為は一切行いません。